村上式シンプル仕事術 厳しい時代を生き抜く14の原理原則 【書評:ビジネス書】
うーん。あんまり良くなかった。
というか、個人的に好みの本ではなかったという方が正しい。そして、実際の内容が期待値そのものに応えることが出来なかったとも言えると思います。
前著の村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につけるがよかっただけにとても残念。
この本は、村上さんのオリジナリティがとてもよく出ていたし、その部分がこれまでの英語関連本とは異なるポイントだったからこそ前著は他と比べて評価も高かったし、僕自身としても良い本だと感じていたんだと思います。
ではなぜ本書は前著と比べても「良くない」と感じたのか?
それはたぶん、タイトルと本の内容が一致していないからでしょう。
「シンプル仕事術」とくれば、多くの人はライフハック的な、仕事術の部分についての具体例を求めて本書を購入されるんではないでしょうか?もしくは、「村上式」というところから、作者自身のオリジナリティを求めている場合もあります。そしてそれら両方に期待するケースももちろんあるでしょう。しかしながら、本書ではそういった部分がしっかりとは書かれていない。つまり、タイトルと本の内容の間にミスマッチがあるように思います。
例えばこれ。
「勝利の方程式は三年に一度は変えなさい。」
このタイトルも、それだけで本の内容を予想することは非常に難しいですよね。なぜかというと、このタイトルから予想される本の内容は三つ考えられるからです。
1. 作者の考える「勝利の方程式」とは何か
2. なぜ「三年に一度」なのか、二年ではダメなのか
3. 変えなくてはいけないのはなぜか、そのままではダメな理由とは
そして、
一のみ書かれているパターン
二のみ書かれているパターン
三のみ書かれているパターン
全てともに書かれていないパターン
全てがもれなく書かれているパターン
MECEにはほど遠い分類の仕方ですが、とりあえずこの場合においては五番目が最も理想的なのは明らかです。つまり、この例からも分かるとおり、タイトルと本の内容が一致しない場合はいくつも考えられ、その中でもぼくが考えたこの分類においては多くの割合の方が満足しない or 出来ないことになります。
買う側としてはタイトルだけでなく中身もよく吟味してから購入する必要があるのかもしれませんね。しかしながら、ばっと見の印象が出逢いには必要不可欠なところももちろんあると思います。特に書籍の購入においてはいわゆる「表紙買い」もあると思うので、結局良書に当たるかどうかは運によるものかもしれません。
ちょっと否定的なエントリーになってしまいましたが、村上さんの書籍自体はとてもおすすめですし、多くの人が大変良いレビューをされていらっしゃいますので、アマゾンとかも参考にして頂いたうえで、もし著書を購入するのであれば個人的にまずは英語学習法の書籍から購入されることをオススメします。
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