エンジニアとしての生き方【書評:ビジネス書】


"あるエンジニアの人に、仕事人にはふたつのタイプがいるという話を聞いたことがあるんだ。「上を見て」仕事をするタイプと、「天を見て」仕事をするタイプ。上司の顔色や直近の自分の損得だけで動くのが「上を見て」仕事をする人。「天を見て」仕事をする人は、会社や上司のためではなくお客さまのためにいい仕事をする、この技術が未来につながるとか社会的に必要だという美学を貫き、自分の信条を持って動く"


これも最近どこかで拝見したものです。出処が何の本なのか忘れてしまったのですが、今回ご紹介する「エンジニアの生き方」にぴったりな言葉だと思い、ご紹介しました。

具体的には「上を見て仕事をする事と、天を見て仕事をする事」の違いについてが本書ともっとも共通しているところです。

例えばこれ。

「おれのプログラムにバグはない」

それは結構ですが、バグがないならもっと別の切り口から自分のアウトプットのクオリティを高める行動をとることは出来ます。しかしながら、その完璧であることに陶酔してさらなる高みを目指さない。これって、最初の説明にあった「上を見て仕事をする事」だし、思い込みに囚われていることだと思うんです。

その一方で、「天を見て仕事をする」ひとは、思い込みや自分の限界に囚われるのではなく、しいては限界を自分で設定することなく、お客様のために、もしくはその時の目標のためにトコトン突き詰める。

「天を見て」とはこういうことだと思います。


本書は「天を見て仕事をする」スタイルについてまとめたものです。イノベーションとかについても書かれていますが、「エンジニアのための」本ではないと思います。僕自身まったくプログラミングとかはわかりませんし、そういう意味で購入したわけでもありません。ただ、ネットや作者の考え方にひかれたので買ってみたのです。

書店でもプログラミング関係の書籍として分類されていましたが、就活中の学生さん、あとはネット業界に関わる方など、幅広い方々にとってあたらしい気付きを与えることになると思います。